行政官として成長していくためにやるべきこと

8月26日まで二週間にわたって、同期と共に合宿形式での研修があった。普段日常の業務に追われて中々じっくりと自分のキャリアについて考えることができなかったが、先輩職員の方々から頂いたお話や同期との対話を通じて、今後行政官として成長していくために必要なことについてある程度整理することができたので、忘れないうちに書き留めておきたい。


・英語
TOEFL-ibtの勉強をする。Toefl-ibtのテストは非常によく構成された良質なテスト。このテストで高得点を取ることを目指すことで、「英語で情報を取得して、自らの言葉で編集・発信していく」という総合的な英語力を高められると信じて、継続的に勉強していきたい。大学院時代に最高点102点を取ったことがあるが、最近は点数が低迷していて、直近受けた回は95点だった(R28、L20、S22、W25)。Listeningが特に落ちたので、行き帰りの電車の中や土日をうまく活用して英語を耳に入れるよう心がけて、何とかしてテコ入れしたい。まずは100点、次に105点、最終的には110点を超えられるように頑張りたい。


・財務・会計、ファイナンス、経済
→経済官庁に勤める上で、企業活動を分析・予測するために、これらに関する知識は必須だと改めて感じた。これらの知識を効率的に身につけるためにも、資格試験を有効に使っていきたい。資格を取得することは、それ自体が目的化しては意味がないと思っているが、学習していく上での一つのマイルストーンになると思っている。

財務・会計については、簿記三級は昨年6月に取得しているので、簿記二級を今度は取りたい。また、BATICという英語会計の試験も6月に受けたばかりだが、再度受けたいと考えている。
ファイナンスについては、大学院の授業や読書を通じて基礎的な内容は勉強してきたつもりだったが、今回の研修を通じて、抜けている知識が多いと感じたので、一度しっかりと網羅的・体系的に勉強したいと考えている。そのためにも、例えば証券アナリストの資格にチャレンジしてみるのもいいかと思っている。
経済については、毎週やっているEconomistの勉強会をコツコツと続けて、幅広く世界の経済問題について自分の意見を述べられるようにしていきたい。特に自分はマクロ経済に関する知識が弱いと思っているので、その分野について詳しい友人にも教わりながら、勉強していきたい。


・法律
→今回の研修で、政策を作る上で法律は極めて重要なツールの一つだと再認識すると同時に、周りの同期と比べ自分がいかに法律学的素養に欠けているか、危機感を感じた。一方で、法律を作ったり改正したりする作業は、金額の多寡にその効果が依存しがちな予算や税措置と比較して、条文の書き方次第で社会の様々なプレイヤーに対してあらゆるインパクトを与えられる点で、実はクリエイティブで面白い作業の塊なのではないかと思うことができた。僕自身、行政官としてのキャリアのどこかで、一度は法律制定や改正に関わってみたいと思った。そのためにも、まずは企業活動に直接的に関わる会社法独禁法といった法律について、初歩的な入門書を使って勉強しようかと考えている。


・その他、人間的な面
→上述した知識・スキル的な面を磨くのと同時に、相手に信頼に足る人物だと思ってもらえるような、人間的な魅力を高めていきたい。自分のやりたいと思う政策を作り上げる過程では、企業の方々や学識経験者の方々と意見を交換し合ったり、省内の幹部や他省庁の人たちといった多くの利害関係者を根気強く説得していくことが必要になる。人間性の高い人ほど、上記のように周りの人たちを巻き込みながら政策を作り上げていくことが可能になると思う。
僕自身が思う人間的に魅力のある人は、謙虚さと自信をバランス良く兼ね備えた人。謙虚さがあっても自信がなければ"ただのいい人"で終わるし、自信があっても謙虚さがなければ"傲慢な人"になってしまう。今の僕には謙虚さも足りていないと思うが、どちらかと言えば自信の方が足りていないと思っている。研修中、ある先輩職員は、裏付けのある自信を持つためには、成功体験を積んでいくことが重要だと言っていた。まずは日々の業務に全力で取り組んだり、土日の活動を有意義に使っていくことで、一つずつ成功体験を積み重ねていきたいと思った。