仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか

タイトルに惹かれて買ってしまいました。著者の山本ケイイチさんは陸上自衛隊に入隊していた経験を持ち、自身のトレーニング経験と最新の運動生理学を用い、主にビジネスマン向けにトレーニング指導をしている人です。単なる筋力アップだけにとどまらず、「トレーニングを通じて人・企業の可能性を広げる」という志を持って活動しているそうです。

仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (幻冬舎新書)

仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (幻冬舎新書)

【ビジネススキルとしての筋肉】
・習慣的にトレーニングすることは、長く元気で働くための重要な自己投資の一つである。
・人は体力がある人、肉体的に自分を律している人に対して、自然と尊敬や信頼を寄せる。
→トレーニングとは、地位も肩書きも抜きにした、素のままの自分を客観的に認識し、それを磨き上げる作業である。
鍛え上げた体は、その人が精神的にタフで自制心を備えていることの証


【トレーニングの効果】
・体を動かすことで、精神のコンディションは明らかに好転する。自分に対してポジティブになれる。
セロトニン神経が活性化し、アイディアが次々と浮かぶ。
・直感力・集中力・危機を察知する感覚が鋭くなる。
レーニングの最終目的はQOLの向上
=単に筋肉をつけたり痩せたりすることではなく、健康・仕事・家庭といったその人のライフスタイル全体に好影響を与えること。


【トレーニングに成功する人】
・トレーニングに成功する人の共通点として、目的が明確であること、計画性が高く実行力があること、行動を継続するための仕組み化が上手いことが挙げられる。
→トレーニングで成果を上げるための方法論は、ビジネスでの方法論と同じ。
・継続的に高い成果を上げていくためには、個々人の努力や意志の強さといった不確定な精神論に頼るのではなく、誰がいつ何回やっても同じ成果が出る「仕組み」を作る必要がある。
・仕組みを作るにはお金も時間もかかるが、これはのちのち長期的なリターンを得るための先行投資である。

筆者が最も強調したかったのは、おそらく以下の二つだと思います。一つは、トレーニングを通じて単に筋肉をつけるだけでなく、心身の状態をベストに保ち、仕事の生産性を向上させるというように生活の質全体を向上させられるということ。二つ目は、トレーニングに成功する人は、ビジネスにおいて成功する要因の一つである行動を継続するための仕組み化が上手であるということ。
僕自身、最近は生活が不規則で運動を定期的に行えていないのが現状です。この本を読んで、将来にわたって心身の状態をベストに保つというリターンを得るためにも、今からトレーニングという先行投資を継続的にしていきたいと思いました。